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2023.07.05

目標はプロのラップタイムの5秒落ち以内。レース参戦までにやるべきことは何か? その参考例をお届けします。

EPCでエンジンと協業するテイク・フロンティア佐野代表のロータスカップ参戦記 第3回

文=佐野順平(TAKE FRONTIER代表)

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第3章:スキルアップの一番の近道はレースに出ること!

さて、前回は初の公式戦となる6月の富士スプリントでレース・デビューを飾った話をお届けしたが、この初戦を戦った私のスキルがどの程度なのか? 気になる方も多いのではないかと思う。ヘナチョコであれば自分もレースに出てみたいし、腕がいいのであれば自分にはレースはまだまだだなと、思うかもしれない。いずれにせよ、レース・デビューへの道のりの参考例として、大変恥ずかしいのだが、私のラップタイムと、それをどう伸ばしていったかを少し書いておきたいと思う。

結論から申し上げると、公式戦に出てよいかどうか? の判断規準は、富士スピードウェイなどの4~5㎞クラスのサーキットにおいて、標準的なプロレーサーのラップタイムの5秒落ち以内、が現実的なラインだろう。非公式戦であれば、ラップタイム10秒落ち以内が目標となる。もちろん、人によって異なるが、経験則としては平均でサーキット走行時間20時間ていどを過ごせば、ほとんどの人がクリアできる数字であり、そこまでハードルの高い数字ではない。

さて、ロータスカップの話しに戻ろう。V6エキシージの夏季の富士スピードウェイでの一般的なトップタイムは1分55秒前後と考える。もっと涼しい時期であれば、53秒台後半に入るケースもある。レースラップだと、だいたい1分57秒前後といったところだろう。

1戦目の目標タイムは、ズパリ予選1分58秒。本戦1分59秒前後をキープといったところで、「恥ずかし過ぎないデビュー戦」をターゲットに練習予定を組むことにした。プロレーサーを目指すわけではないので、この程度が気軽で良いはずだ。

さすがに、自分の乗るクルマの戦闘力を知らないままレースに臨むのは無謀なので、お世話になっているプロドライバーに依頼し、納車直後のエキシージのセッティング出しを手伝ってもらった。わずか30分の走行枠1本。十分な時間があるわけではないので、セッティングを詰め切ることは叶わなかったが、それなりの状態に仕上がった私のV6エキシージは、プロのアタックで1分55秒2をマーク。これを参考データとして走行の改善に取り組むことにした。

1日目は車両に完熟することを目標の中心に据え、2分を切ることをターゲットに練習を進めた。2日目は、1日目に出した区間ベストをうまくまとめて1分59秒を切ることを目標に練習に取り組み、1分58秒台に入ったところで練習を終えた。

レース当日、雨上がりの路面は状態が悪く、全体的にタイムが伸びにくい予選となった。私は自己目標にわずかに届かない1分58秒5をマークし、4番グリッドを獲得して予選を終える。決勝は路面状態が良くなり、レースラップでは1分57秒5をマーク。ここまでくると、プロの参考タイムの2.5秒落ちに近づき、悪くないレース運びをすることができた。

ちなみに、多くのドライバーがプロドライバーの5秒落ち前後で伸び悩む。そんな時、どうすればタイムを伸ばせるのか?

その答えは簡単だ。一度レース経験を積むだけで、タイムは1~2秒、魔法にかけられたようにポンと伸びる。騙されたと思って、気軽にトライしてみていただきたい。レースで速く走るためには、まずはレースに出ることこそが一番の近道なのだ。

もうひとつ秘訣を明かすと、プロドライバーに基準となるデータを作ってもらうことも成長への近道だと思う。数万円ほどで快く対応してくれるプロが多いので、臆することなく気軽に憧れのプロドライバーに相談してみるといいだろう。

それを証明するように、ワンシーズンを走りきった12月には、私の富士スピードウェイでのラップタイムはコンスタントに1分55秒台が出せるようになり、涼しい気温が背中を押してくれて、プロの背中が見えてくるタイムとなった。(※冬は夏より1.5秒ほど早く走れます(笑))。

40代での初挑戦。恥ずかしい話ばかりが多いので、最後にちょっとだけ自慢させてもらいました。失礼!

ちなみに、いまでもヒール&トゥは使っていない。だって、物理的にデキないのだから仕方ないでしょ。

というわけで、その後のスポーツランドSUGO戦、ツインリンクもてぎ戦についても、折を見て、ご紹介させていだこうと思います。